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先輩紹介

充填ユニットを成功に導いたいちのひらめきと、百の努力 開発部 原田幸太 2006年入社

自分の意志が開発に反映される環境

原田幸太

開発部は機器開発室、設備開発室、部品開発室に分かれており、その中でも私の所属する機器開発室では、車のボディを塗装する機器の新規開発や、既に稼働している機器の改善・改良をおこなっています。主に私が手掛けているのは、塗料を供給する「充填」部分。スプレー缶でいう、塗料がでてくる穴のところを言います。長いもので2年かけて開発するものもあるんですよ。その間は、社外はもちろん社内にも開発中の機器については話すことができません。おしゃべりな私にとっては、とても辛いことなんですけどね(笑)。企業秘密を握っているという責任を、日々感じています。

また、開発部員はひとりひとりが、自分の担当している開発に誇りをもち、「お客様の要求を叶える」ということを常に考えています。私も、その思いを強く感じた案件がありました。

地道な実験の繰り返しから見えてくる0.1mmの差

原田幸太

「無駄のでない充填ユニットを開発してほしい」
お客様から出された課題は、供給した100ccの塗料を1回の充填で出し切る機能でした。従来の機器は、100ccの供給で70ccしか充填できず、どうしても無駄が出てしまいました。塗料代の削減と環境への配慮を考えると、より無駄をなくした充填ユニットが必要です。私はさっそく図面をおこし、試作と実験に取り掛かりました。しかし、図面通りに製造しても、1回で実用性のあるものは生まれません。試作と実験を繰り返すうちに、私はある部分に着目しました。
「充填部分の穴の大きさを変えれば、塗料の無駄はなくせるんじゃないか・・・」
「悩むより、手を動かせ」がモットーの私は、すぐさま数十個の充填部分を用意。「0.2mm、0.3mm、0.4mm・・・」と、0.1mm刻みに大きさを変えた穴を、充填部分にひとつずつあけていきました。たった0.1mmの変化かもしれません。しかし、塗料の無駄を数ccでも削減できれば完成に一歩近づくはず。
「任されたからには、完璧なものをつくってやる!」その気持ちが先走るのですが、入社1年目だった私にはその思いに見合う知識と技術がありませんでした。今思えば「意地」でしたね。ひたすら成功だけを信じ、気が遠くなるような作業を繰り返しました。

結果を出すのが開発者としての使命

原田幸太

定期的におこなわれていた報告会。私はあまり進展していない進捗状況を、上司に恐る恐る伝えました。開発者は、決められた納期までに製品を完成させるのが仕事。いくら、失敗を語っても結果を出さなければ、意味がありません。「怒られてもしょうがない・・・」私は覚悟を決めていました。ところが、上司の口からは思いもよらない言葉が出てきました。
「ひとりで考えていても、答えは出てこないだろう?なぜ相談しなかったんだ」
私はハッとしました。自分自身を追い込むばかりで「相談する」という手段を考えていませんでした。その温かい言葉に目が覚めた私は、上司や先輩から開発のヒントやアドバイスをもらい実験に活かしました。同じ部署の仲間たちに支えられながら、試行錯誤すること1年。ついに、充填ユニットが完成したのです。
出来上がった嬉しさももちろんありましたが、「納期に間に合った」という安心感でいっぱいになりましたね。お客様から声をかけられた「ありがとう」のひと言が今でも忘れられません。私の開発した充填ユニットが実際に車輌塗装に使われ、お客様の役に立った喜びを肌で感じました。

開発者は、いつもゼロからのスタートです。真っさらな状態から、機器が完成するまで長い期間で2年間も向き合わなければなりません。世の中にないものをつくるわけですから、プレッシャーはありますし、アイディアに行き詰まって投げ出したくなるときもあります。しかし、私のつくる商品を必要としてくれているお客様が成功の先にはいます。自分に仕事を任された以上、結果を出し責任を果たさなければなりません。この経験を活かし、今新しい塗装機器の責任者として開発に携っています。以前に比べ、技術や知識が身に付き、心に余裕を持てるようになりました。目の前にある課題をひとつずつこなし、着実に成功へと近づきたいですね。

仕事の相棒紹介
スケジュール帳の画像
仕事の相棒紹介
スケジュール帳

お客様との予定を確認するだけでなく、ひらめいたアイディアをメモにとるためにも活用しています。食事中でも、通勤中でも、常にスケジュール帳を持ち歩き、思い浮かんだことはすぐメモに残します。そのかいあって、ページは開発中の機器のアイディアでいっぱい。時には、去年のスケジュール帳から開発のヒントを探すときもあります。実験を成功に導くために、このスケジュール帳は必需品です。

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